
主人公でも、ラスボスでもない。
普段は実力を隠してモブに徹し、物語に陰ながら介入して密かに実力を示す存在。
この「陰の実力者」に憧れ、日々モブとして目立たず生活しながら、力を求めて修業していた少年は、
事故で命を失い、異世界に転生した。
シド・カゲノーとして生まれ変わった少年は、これを幸いと異世界で「陰の実力者」設定を楽しむことにする。
「妄想」で作り上げた「闇の教団」を倒すべく(おふざけで)暗躍していたところ、
どうやら本当に、その「闇の教団」が存在していて……?
ノリで配下にした少女たちは勘違いからシドをシャドウとして崇拝し、
シドは本人も知らぬところで本物の「陰の実力者」になっていき、
そしてシドが率いる陰の組織「シャドウガーデン」は、やがて世界の闇を滅ぼしていく――。

いまだ人と、人ならざるものの世界が、分かれてはいなかった時代。
絶大なる魔力を有し、人々から敬われ、時に恐れられる存在〈聖騎士〉に守られた『リオネス王国』。
王国の王女エリザベスは、たった一人国を離れ、ある者たちを探す旅に出ていた。
それは最強最悪の騎士団として恐れられ、国を裏切り、全聖騎士を敵に回した罪人たち――〈七つの大罪〉。
たどり着いた一軒の酒場で、エリザベスは店主を名乗る少年・メリオダスに出会う。
それは、彼女と〈七つの大罪〉たち、そして世界の命運を一変させるとびきりの冒険の始まりであった――!